楽天モバイルは料金の安さが魅力ですが、屋内に入った瞬間に電波が不安定になることがあります。
とくに「家の玄関では繋がるのに、寝室だけ圏外になる」「レジ前やQR決済の場面で急に通信が止まる」といったように、外では使えるのに中だと繋がらないケースが起きやすい傾向にあります。
こうした症状はスマホの故障とは限らず、楽天モバイルの電波の性質と建物の構造が原因で起きていることが多いです。
まずは以下の3つを試してみてください。
- 機内モードのオン・オフ
- 5Gをオフにして4G固定
- 窓際や屋外で電波が戻るか確認
外では問題なく使えて、自宅の中だけで圏外になるなら、楽天モバイルそのものより建物の構造や部屋の位置が影響している可能性が高いです。
なお、屋外でもずっと圏外のままなら、屋内特有の問題ではなく、端末設定や通信障害の可能性もあります。
この記事では、屋内で繋がらない原因を整理したうえで、今すぐ試せる対処法、乗り換えを考える目安、自宅での改善策まで順番に見ていきます。
屋内だけでなく外でも通信が不安定な場合は、楽天モバイルが繋がらない原因と対処法で詳しくまとめているので、あわせて確認してみてください。
楽天モバイルが屋内で繋がらないのはよくある?
結論から言うと、楽天モバイルが屋内で繋がりにくいと感じるのは珍しいことではありません。
料金の安さや無制限通信のメリットが大きい一方で、建物の中では、電波の性質上どうしても不利になりやすいからです。
楽天モバイルは屋内で電波が弱いと言われる理由
楽天モバイルの電波が家の中や屋内で弱くなりやすい最大の理由は、これまで主力として使ってきた電波の周波数帯(1.7GHz帯)の性質にあります。
この帯域の電波は、一度にたくさんのデータを高速で運ぶのが得意な反面、障害物を回り込んだり、壁を突き抜けたりするのが苦手です。
大手3キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)は、障害物に強い「プラチナバンド」と呼ばれる帯域を長年かけて全国に張り巡らせてきました。そのため建物の奥でも電波が届きやすいのですが、楽天モバイルは長らくこのプラチナバンドを持っていなかったため、屋内での接続に差が出やすくなっています。
実際に繋がらないと感じているユーザーは多い
SNSや口コミを見ても、「窓際ならアンテナが立つけど、部屋の奥に行くと圏外になる」「地下の居酒屋でQR決済が使えなかった」といった声は頻繁に挙がります。
電波が悪い、通信が途切れるといった症状は、場所によって出やすさがかなり変わります。
まずは原因を知ることが重要
屋内で繋がらないと一口に言っても、その理由は場所や端末によって異なります。
単に電波が届いていないのか、スマホが電波をうまく掴み損ねてパケ詰まりを起こしているのか。原因を切り分けることで、最適な解決策が見えてきます。
楽天モバイルが屋内で繋がらない5つの原因

ここからは、屋内で繋がりにくくなる主な原因を5つに分けて解説します。
プラチナバンドがまだ完全に整備されていない
楽天モバイルも2024年6月にプラチナバンド(700MHz帯)の運用を開始しました。しかし、現時点で全国すべてのエリアや基地局に配備が完了しているわけではありません。
順次エリアは拡大しているものの、お住まいの地域やよく行く場所がまだプラチナバンドに対応していない場合、障害物に弱い従来の電波に頼ることになり、屋内だと圏外になりやすくなります。
建物(鉄筋コンクリート・地下)の影響
建物の構造によっては、電波がかなり入りにくくなります。
- 鉄筋コンクリート: 壁の中にある鉄筋が電波を遮断するシールドのように働きます。
- 断熱ガラス(Low-Eガラス): 最近のマンションやオフィスビルでよく使われる断熱窓ガラスは、特殊な金属膜がコーティングされており、電波を強く跳ね返してしまいます。
木造の一軒家よりも、頑丈なマンションの方が家の中で電波が弱くなりやすいのはこのためです。
楽天回線の基地局が遠い
基地局が遠い場所では、外だと使えても、家に入った瞬間に電波が弱くなることがあります。
屋内に届くまでに、壁などの障害物によって電波が減衰してしまうからです。屋外でギリギリ電波を拾えている状態だと、屋内に入った途端に圏外になることがよくあります。
パートナー回線エリア終了の影響
楽天モバイルは、自社回線が届きにくい場所をauのパートナー回線で補ってきました。
しかし、楽天モバイルの自社エリアが広がるにつれて、一部の地域ではこのauローミングが順次終了しています。「前は家でも繋がっていたのに、最近急に建物の中で繋がりにくくなった」という場合、このローミング終了が影響している可能性があります。
スマホ端末や設定の問題
使っているスマホ自体が原因のケースもあります。
たとえば、海外製の古いSIMフリースマホなどでは、楽天モバイルが新しく始めたプラチナバンドの電波(Band 28)に対応していないことがあります。また、5Gと4Gの境界線にいる場合、スマホが接続先を迷ってしまい、通信がフリーズする「パケ詰まり」が起こることも多いです。
楽天モバイルが屋内で繋がらない場所
どのような場所が電波が弱くなりやすいのか、具体的な例を見てみましょう。
マンションや高層階
タワーマンションの高層階でも、意外と電波が不安定になることがあります。
基地局のアンテナは地上にいる人に電波を届けるため、少し下を向いて設置されています。そのため、高すぎる場所には電波が届きにくくなります。また、逆に遠くの複数の基地局からの電波を拾いすぎてしまい、電波同士が干渉して繋がらなくなることもあります。
地下・商業施設・大型施設
デパ地下や地下鉄の駅、大型ショッピングモールの中心部などは、地上からの電波が極めて届きにくい環境です。
とくにスーパーの奥の方にある大型冷蔵庫の周りなどは、金属が電波を遮るため、決済時にスマホが繋がらず困りやすい場所です。
病院やオフィスビル
病院は医療機器への影響を防ぐ構造になっていたり、オフィスビルは先述した電波を反射する断熱ガラスが多用されていたりするため、電波にとって過酷な環境です。
窓際に行けば通信できることもありますが、廊下や会議室では圏外になりやすい傾向があります。
郊外や山間部の住宅
都市部から離れると基地局の間隔が広くなります。そのため、家の周囲に飛んでいる電波そのものが弱く、玄関のドアを閉めただけで通信が途切れてしまうことがあります。
楽天モバイルが屋内で繋がらない時の対処法

出先などで「今すぐこの場所でネットに繋ぎたい」という時に試せる、即効性のある対処法を順番に紹介します。
スマホを再起動する
一番シンプルですが、まず試す価値がある方法です。
スマホのシステムが一時的にフリーズして電波を掴めなくなっている場合、電源を入れ直すことでリセットされ、正常に通信できるようになることがあります。
機内モードをオン・オフする
再起動する時間がない時は、スマホの「機内モード」を一度オンにして、数秒待ってからオフにしてみてください。
これにより、スマホが周囲の電波を最初から探し直すため、より近くの強い基地局の電波を掴み直してくれる可能性があります。
5Gをオフにして4Gに切り替える
5Gのエリアの端にいると、微弱な5Gを無理に掴もうとして通信が不安定になることがあります。
スマホの設定から「優先ネットワーク」をLTE(4G)のみに変更してみてください。無駄な電波の切り替えが減り、これだけで通信が安定することもあります。バッテリーの減りを抑える効果もあります。
SIMカードを入れ直す
物理的なSIMカード(nanoSIM)を使っている場合、落下などの衝撃で接触不良を起こしている可能性があります。
スマホの電源を切り、SIMカードを取り出して柔らかい布で軽く拭き、再度しっかりと挿入し直してみてください。
Wi-Fi通話を利用する
もしその場所にWi-Fi(フリーWi-Fiや施設のWi-Fiなど)があるなら、迷わず接続しましょう。
楽天モバイルの通話アプリ「Rakuten Link」は、モバイル回線が圏外でも、Wi-Fiに繋がっていれば普段の電話番号で発着信が可能です。緊急時の連絡手段として覚えておくと安心です。
OSやキャリア設定をアップデートする
スマホのOS(iOSやAndroid)が古いままになっていると、最新のネットワークにうまく接続できないことがあります。
設定画面からソフトウェアのアップデートが来ていないか確認し、常に最新の状態を保つようにしてください。
電波の良い場所に移動する
建物や障害物が原因なら、場所を変えるのが一番早いです。
建物の奥にいるなら、窓際に移動する。地下にいるなら地上に出る。スマホを持つ位置を少し高くしてみるだけでも、電波の入りが改善することがあります。
もしこれらの方法を試しても頻繁に圏外表示になる場合は、楽天モバイルが圏外になる原因と対策 の記事も参考に、端末の設定や障害情報を確認してみてください。
楽天モバイルが屋内で繋がらない時の判断目安
ここまで様々な対処法を紹介しましたが、「結局、自分の場合はどう動くべきか」という判断の目安をケース別に整理します。

| ケース | 主な原因 | 優先対策 |
|---|---|---|
| 特定の場所・時間だけ遅い | パケ詰まり・電波の切り替え | 4G固定 / 機内モードのオン・オフ |
| 自宅の中だけ圏外になる | 建物の構造・基地局からの距離 | Wi-Fi通話 / Rakuten Casa / デュアルSIM |
| 職場や地下施設で繋がりにくい | 楽天回線が届きにくい場所 | デュアルSIM / 他社乗り換え |
設定変更で改善しやすいケース
- レジ前などの特定の場所で一時的に読み込みが遅くなる
- 外に出るとすぐにアンテナが立つ
このような場合、スマホが5Gと4Gで迷っている「パケ詰まり」の可能性が高いです。まずは機内モードのオン・オフや、4Gへの固定設定を試してみてください。これだけで快適に使い続けられることが多いです。
まずは4G固定と機内モードのオン・オフから試すのがおすすめです。
自宅の電波改善を検討したいケース
- 家の玄関では繋がるのに、寝室だけ圏外になる
- 自宅には光回線(Wi-Fi)がある
家の中だけが問題なら、無理に乗り換えるよりも、自宅のWi-Fi環境を活用するか、Rakuten Casaの導入、あるいはサブ回線(デュアルSIM)の併用を検討しましょう。楽天モバイルの「データ無制限」というメリットを残したまま対策できます。
家の中だけが問題なら、乗り換え前にWi-Fi通話やRakuten Casaを試す価値があります。
乗り換えを優先した方がいいケース
- 職場のデスクだけで常に電波が1本になる
- 仕事の連絡や通勤中の利用で、一瞬でも通信が途切れると困る
- スマホでのQR決済ができないと生活に支障が出る
このような「日常的な移動先での電波の弱さ」がストレスになっている場合は、楽天モバイルの電波特性がライフスタイルに合っていない可能性があります。
仕事や決済で困るなら、我慢して使い続けるより乗り換えを優先した方が安全です。
自宅で楽天モバイルが繋がらない場合の改善方法
外出先ではなく、「自分の家の中で繋がらない」となると日々のストレスは深刻です。自宅の通信環境を改善するための手段を解説します。
Rakuten Casaを設置する
自宅に光回線(楽天ひかりなど指定の回線)を引いているなら、Rakuten Casa(楽天カーサ)の導入が一つの解決策です。
これは、光回線を使って家の中に「小さな楽天モバイルの基地局」を作り出す専用ルーターです。鉄筋コンクリートのマンションや地下室など、外の電波が一切入らない環境でも、自前で楽天回線エリアを作ることができます。
なお、利用条件や費用、対応回線は変更される可能性があるため、申し込み前に必ず公式案内を確認してください。
電波改善の要望を出す
「my 楽天モバイル」アプリから、電波状況の改善要望を出すことができます。
すぐに状況が変わるわけではありませんが、楽天モバイル側で周辺の状況を調査する目安になります。場合によっては基地局の調整などが行われる可能性もあります。
Wi-Fi環境を整える
自宅に光回線があるなら、そもそもモバイル通信に頼らず、Wi-Fi環境を構築してしまうのが手っ取り早いです。
最新のルーターに買い替えるなどして室内をWi-Fiでカバーできれば、家じゅうどこにいても安定してネットやRakuten Linkでの通話ができるようになります。
デュアルSIMでサブ回線を使う
自宅や職場の特定の場所でどうしても楽天モバイルが圏外になってしまう場合、スマホに2つの回線を入れる「デュアルSIM」運用が有効です。
メインを楽天モバイルにして無制限の恩恵を受けつつ、povoやLINEMOなどの維持費が安いプランをサブ回線として契約しておきます。楽天が圏外になった時だけサブ回線に通信を切り替えれば、完全にネットが遮断されるリスクを防げます。
具体的な組み合わせについては、楽天モバイルをサブ回線・デュアルSIMで賢く運用する方法 の記事で詳しく比較しています。
楽天モバイルの電波エリアを確認する方法
自分の生活圏が、現在どのような電波状況になっているのかを正確に知っておきましょう。
楽天モバイル公式エリアマップ
公式サイトのサービスエリアマップで、現在地が楽天自社回線エリアか、パートナー回線エリアかを確認できます。
濃いピンク色が楽天回線、薄い色がパートナー回線です。ただし、このマップはあくまで「屋外での電波のシミュレーション」であるため、エリア内であっても建物の中までは保証されていない点に注意してください。
住所検索
エリアマップの検索窓に自宅や職場の住所を打ち込むと、ピンポイントで通信エリアの判定ができます。引越しを検討している時などは、事前にチェックしておくことをおすすめします。
基地局確認
一番簡単なのは「my 楽天モバイル」アプリのホーム画面を見ることです。現在接続しているのが「楽天回線」か「パートナー回線」かが一目で分かります。
楽天モバイルの屋内電波は今後改善する?
今の時点では不便な思いをすることもありますが、楽天モバイルの電波状況は改善に向けた施策が進んでいます。
プラチナバンド
2024年に開始されたプラチナバンドは、今後人口密集地を中心に順次拡大されていく予定です。
このプラチナバンドの基地局が増えれば、「窓際しか繋がらない」「家に入ると圏外になる」という屋内特有の弱点は、徐々に解消されていくと期待されています。
基地局増設
プラチナバンドだけでなく、既存の電波(1.7GHz帯)の基地局も密度を増して建設が続けられています。基地局が増えると、これまで弱かったエリアのカバー改善が期待できます。
衛星通信
さらに、将来的な計画として衛星通信サービス(SpaceMobile)の導入が進められています。
ただし、衛星通信は主に山間部や災害時の補完として期待されており、屋内での繋がりやすさとは別軸で考えた方がよいでしょう。
それでも繋がらない場合の乗り換え先

「いろいろ試したけど、どうしても自分の生活圏では使い物にならない」という場合は、無理に使い続けず、他社への乗り換えを検討するのも現実的です。屋内での繋がりにくさを解消できるおすすめの乗り換え先を3つ紹介します。
ahamo
山間部や屋内での安定性を優先する人向け
ドコモが提供するオンライン専用プランです。
ドコモのプラチナバンドを利用できるため、地下や建物の奥でも比較的繋がりやすいのが強みです。
月額2,970円で30GB使え、5分以内の国内通話無料も付いているため、屋内での繋がりやすさを重視するなら有力候補になります。
UQモバイル
店舗サポートも欲しい人向け
auのサブブランドです。
auのプラチナバンドを使えるため、屋内品質も安定しやすいです。また、ahamoやLINEMOと違い、全国に実店舗(auショップ)があるため、対面でサポートを受けたい人にとっては安心感があります。余ったデータを翌月に繰り越せるのもメリットです。
LINEMO
都市部中心でLINE利用が多い人向け
ソフトバンクのオンライン専用ブランドです。
ソフトバンクのプラチナバンドを利用しており、都市部での通信が安定しています。特徴は、LINEアプリでのトークや通話がデータ消費ゼロになること。日常の連絡をほぼLINEで済ませている人や、毎月のデータ使用量がそこまで多くない人に向いています。
自分の使い方に合わせてじっくり比較検討したい場合は、楽天モバイルとpovoの比較や、日本通信SIMとの比較記事もぜひ参考にしてみてください。
よくある質問
- 楽天モバイルはマンションだと繋がりにくい?
-
建物的構造によります。窓の大きい部屋や木造アパートであれば問題なく通信できる場所もたくさんありますが、鉄筋コンクリート造のマンションや、断熱ガラス(Low-Eガラス)を使っている高層階などでは、電波がかなり入りにくくなることがあります。
- 楽天モバイルは家の中だけ圏外になることがある?
-
はい、よくあります。屋外では基地局の電波を拾えていても、家の中に入った途端に壁などの障害物で電波が減衰し、圏外になってしまうケースです。この場合、窓際に移動するか、自宅のWi-Fiを活用するのが手っ取り早い解決策です。
- Rakuten Casaを置けば必ず改善する?
-
Rakuten Casaは光回線を使って室内に楽天回線を作り出すため、設置した部屋の電波状況は劇的に改善する可能性が高いです。ただし、指定の光回線を契約している必要がある点と、設置するルーターの場所によっては家じゅう隅々までカバーできない場合がある点には注意が必要です。
まとめ
楽天モバイルが屋内で繋がらない問題は、主に電波の物理的な特性と建物の構造が原因で起こります。
急に通信ができなくなって困った時は、以下の対処法を順番に試してみてください。
- スマホを再起動する
- 機内モードをオン・オフして電波を探し直す
- 5Gをオフにして4Gに固定する
- 窓際や電波の入りやすい高い位置に移動する
自宅でどうしても家の中で繋がらない場合は、「Rakuten Casa」の導入や、他社の安いプランをサブ回線として使うデュアルSIM運用が効果的です。また、生活や仕事に支障が出るレベルで頻繁に途切れる場合は、他社への乗り換えを検討するのも賢明な判断です。
楽天モバイルはプラチナバンドの拡大など、通信品質向上のための施策を進めています。現状の弱点とご自身の利用スタイルを照らし合わせながら、最適な運用方法を見つけてみてください。
