楽天モバイルの利用を検討する際、最も懸念されるのが通信品質です。「繋がらない」という言葉には、電波が届かない圏外の状態と、アンテナは立っているのに通信が極端に遅いパケ詰まりの状態が混在しています。
この体感差が生まれる理由は、楽天モバイルが主力とする周波数帯の特性や、割り当てられたプラチナバンドの帯域幅、あるいはローミングの仕様といった構造的な要因にあります。この記事は、場所別に「OKかNGか」を判断できる地図として設計しました。
通信の場所差を整理したうえで、料金や通話も含めて最終判断まで一気に繋げたい場合は、楽天モバイルをレビュー|2026年の実態を冷静に検証(通信・料金・通話の統合判断)に合流して結論を確認してください。
- 楽天モバイルが構造的に弱い場所(地下・屋内・高層階・混雑地)
- アンテナが立っているのに通信が遅くなる技術的理由
- 自分の生活圏で電波状況を確認するための具体的な手順
- 後悔なく契約あるいは見送りを判断するための3つの条件
楽天モバイルが繋がらないと言われる理由

楽天モバイルの通信品質に対する評価が分かれるのは、電波の特性とネットワークの構築状況に明確な理由があります。なぜ場所によって極端な差が出るのか、その構造を冷静に分析します。
速度が速い場所と弱い場所が分かれる
楽天モバイルの通信品質は、利用環境によって極端な二極化を見せます。障害物の少ない屋外や、基地局が適切に配置されたエリアでは、他社と遜色ない速度が出るケースもあります。
一方で、特定の条件下では通信速度が急激に低下、あるいは切断されるというボラティリティ(変動幅)の大きさが特徴です。この不安定さが、ユーザーの間で評価が分かれる最大の要因となっています。
主力の周波数帯は屋内や地形に弱い
楽天モバイルが主力とする1.7GHz帯は、一度に多くのデータを送れる反面、障害物を回り込む能力が低いという物理的特性があります。既存キャリアが広域カバーに用いる低周波数帯とは性質が異なります。
特に鉄筋コンクリート造の建物や、Low-Eガラスを使用したオフィスでは電波が大きく減衰します。建物の奥まった場所や地下深部において、1.7GHz帯のみでは物理的に電波を届けることが困難であるというハンディキャップが存在します。
プラチナバンドは3メガヘルツ幅の制約がある
2024年から運用が開始されたプラチナバンド(700MHz帯)は、屋内浸透性を補完しますが、万能ではありません。楽天モバイルに割り当てられた帯域幅は、わずか3MHz幅という限定的なものです。
他社が10〜15MHz幅で低周波数帯を運用しているのに対し、3MHz幅では同時に収容できる通信容量に物理的な上限があります。そのため、通信自体は成立していても、混雑条件が重なると速度低下やパケット詰まりが発生しやすくなる構造です。
※楽天モバイルが利用している周波数帯や帯域幅の構成は、総務省が公開している周波数割当計画で確認できます。
ローミングの切り替え時に通信が途切れる
自社回線を補完するauローミングは圏外を減らす役割を担いますが、境界でのハンドオーバー(切り替え)が弱点となります。楽天回線からローミング回線へ切り替わる際、数秒間の通信瞬断が発生することがあります。
ウェブ閲覧では気にならない程度でも、オンライン会議やリアルタイム性の高いゲームといった用途では、この数秒のラグがストレスとなります。これは異なる事業者の設備を跨ぐ際に発生する仕様上の課題です。
人口カバー率と通信の品質には乖離がある
楽天モバイルの人口カバー率は高水準とされますが、この数値は「屋外で電波を受信できるか」を基準としたものです。実際の利用体感である「屋内での繋がりやすさ」や「通信の安定性」とは必ずしも一致しません。
現在の争点はカバレッジ(面積)ではなくクオリティ(品質)に移行しています。地図上でエリア内であっても、生活圏の特定のスポットで通信が途切れる可能性は、構造的に排除しきれていないのが現状です。
楽天モバイルが繋がらない場所別の現実と判断の目安
利用者の生活圏において、具体的にどのようなシーンで支障が出やすいのかを整理しました。以下の場所を日常的に利用する場合は、慎重な判断が求められます。
地下と地下鉄は回線切り替えと混雑に注意

地下空間や地下鉄の走行中は、楽天モバイルにとって厳しい環境の一つです。地上から地下へ移動する際の回線切り替えで通信が一時停止しやすく、復帰に時間を要することがあります。
特に通勤ラッシュ時の主要駅ホームなどは、限られた帯域にユーザーが集中するため、通信の逼迫が起きやすい傾向にあります。
地下へ出入りする際に発生する通信停止は、ローミング回線への切り替え処理による瞬断であり、故障やエリア外ではありません。リアルタイム用途が多い場合は、移動中の瞬断が許容できるかを判断基準にしてください。
屋内や高層ビルは構造上の不感地帯が多い

高層マンションの20階以上や大規模なオフィスビルでは、構造的な理由で不感地帯が生じます。高層階では複数の基地局からの電波が干渉し合い、通信が不安定になる現象が発生しやすいためです。
自宅であれば専用機器で補完可能ですが、外出先の施設内や窓のない会議室では、依然として周波数特性による弱点が残ります。
屋内や高層階では、周波数特性と建物構造により不感地帯が生じます。自宅・職場の「部屋の中心」「会議室」「地下」など、弱くなりやすい地点で通信できるかを優先して確認してください。
商業施設やイベント会場はパケ詰まりが起きる

ショッピングモールやイベント会場など、人が密集する場所ではパケ詰まりが顕著になります。前述した3MHz幅のプラチナバンドだけでは、数千人規模の同時接続を捌ききれないためです。
レジ前でQR決済の画面が表示されない、ポイントアプリが開かないといった、日常的な決済シーンでのトラブルが報告されています。これは電波強度が十分であっても、回線の収容能力が不足しているために発生します。
この現象は「電波が弱い」のではなく、回線の収容能力が足りないことで発生するパケ詰まりです。仕組みと起きやすい時間帯を技術的に整理した内容は、アンテナは立つのに遅い“パケ詰まり”の原因と判断基準で確認できます。
地方や山間部は衛星通信の開始を待つ状況
地方の居住エリアでは改善が進んでいますが、山間部やキャンプ場といった場所は依然としてローミング頼みです。基地局の密度が低いため、地形によっては急に圏外になる箇所も点在しています。
2026年内に開始予定の衛星通信は、こうした「圏外の穴」を埋めるための技術です。ただし衛星通信は「圏外の穴」には強い一方、都市部の混雑や屋内・地下のパケ詰まりを解消するものではありません。
楽天モバイルが向く人と避けるべき人の判断基準
以下のフローは、本記事で説明した構造要因を条件ごとに整理したものです。評価ではなく、自分の利用条件がどの影響要素に重なるかを確認するためにご利用ください。

ここまでの内容を踏まえ、楽天モバイルを「メイン回線として選んでよいかどうか」を最終的に整理します。
判断基準を実際の場所で確認するためのチェック例(参考)
- ① 自宅:窓際ではなく、部屋の中心・廊下・トイレで通信できるかを確認する
- ② 職場・学校:エレベーター付近、会議室、地下フロアなど電波が弱くなりやすい場所を想定して確認する
- ③ 通勤経路:地下鉄の乗り換え駅、駅構内、ラッシュ時間帯を優先して確認する
自分の利用条件を整理するためのチェック項目(※判断を代行するものではありません)
- 条件1:生活圏が屋外や地上中心か(地下や屋内深部での滞在が多い場合は注意が必要です)
- 条件2:用途が非リアルタイム中心か(重要通話やオンライン会議、リアルタイムゲームが多い場合は慎重な判断を要します)
- 条件3:不具合時に自力で対処できるか(パケ詰まり時に機内モードのオンオフや再起動を許容できるかが鍵です)
楽天モバイルが向いている人の条件
- 都市部の地上を主な活動範囲としており、建物内ではWi-Fiを併用できる人
- 通信品質の多少の変動よりも、データ無制限と低価格のメリットを優先する人
- サブ回線を用意している、あるいは一時的な通信遅延を許容できる人
楽天モバイルを避けるべき人の条件
- 地下街、高層ビル、窓のない屋内での滞在時間が長く、連絡途絶が許されない人
- 新幹線移動や出張が多く、移動中も安定した通信クオリティを求める人
- 安定性を最優先し、通信トラブルに対してストレスを感じやすい人
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※免責事項:本記事の内容は2026年1月時点の公開情報および技術仕様に基づく分析です。通信品質は個別の端末や周囲の環境、利用集中度によって大きく変動するため、将来の品質を保証するものではありません。最新のエリア情報は必ず楽天モバイル公式サイトにてご確認ください。
